R-18
WANDER STYLE BOOTH支店WANDER STYLE BOOTH支店

他言無用!(中篇)

『大吾、走る。』『一枚上手』『囚われの姫君』『他言無用!(前篇)』に続く、勇一・大吾シリーズ第四弾(その二)。 スポーツクラブで偶然出会った、美しい青年田上勇一と、むさくるしい巨漢安岡大吾。 普通の世界で出会った普通のゲイ二人の物語。 勇一が、上司の谷越と「思わぬ場所」で出くわした夜の翌日。 昼休みに突然、谷越から老舗高級料亭へと誘われた。 「――まずは、料理をいただこうか」 気まずい雰囲気の中、淡々と食事は進み、そして、 「私としては――君を失いたくない」 「……えっ」 一か月後。 いまだ勇一と連絡を取り合えない大吾は、勢いづいて勇一のアパートの前まで行き、電柱の陰で彼の帰宅を待っていた。 ところが警官に職務質問され、しかもその姿を、帰ってきた勇一に見られた大吾は、 「知らん! そんな人知らん!!」 駅に向かって全速力で掛け出した。 翌朝、二日酔いと自己嫌悪で布団を頭からかぶっていた大吾のケータイに勇一からのメールが届く。  ――『よろしければ、安岡さんのご都合の良い日にお会いしたいのですが、いかがでしょうか』 「……っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」 だが、いよいよ、勇一と会う約束の日になって―― 【本文より抜粋】 「それじゃ。お大事にな」  逃げるように部屋を出ようとした。 「待って! 待ってください!!」  悲痛なほどの叫び声に、玄関でスニーカーに半分突っ込んでいた大吾の足が止まる。  振り返ると、勇一の姿がない。 「……ん」  部屋に戻ると、勇一は押し入れのふすまを開けて、下段に二箱ある段ボールの一つに手を掛けていた。 「あ、ああっ、俺が出すから」  と、大吾が思わず差し出した手が勇一の手と重なり、 「あっ、すみませんっ」 「す、すまんっ」  同時に謝ってから、あらためて大吾が箱を取り出した。みかんの絵が描かれていたので、腰に力を入れたものの、さほど重くはない。 「開けて……いただけませんか」  勇一の硬い面持ちが気になりつつも、大吾は箱のふたを慎重に開けた。しかし、予想とは異なり、一番上に敷かれた新聞紙が顔を出す。  意味がよくわからず、目を伏せたままの勇一を見る。 「それも、除《よ》けてください」  震える声に心が迷ったものの、言われた通り新聞をどけると、その下からは、 「……お、ぉぉっ」 400字詰原稿用紙換算約185枚。作品の一部を収録した無料体験版あり。 シリーズ物ですので、ご購入の前に、できればこれまでのシリーズ作品もご購入いただくか、あるいは各話体験版・作者サイトの解説ページ(http://hidaryu.h.fc2.com/yu-dai-kaisetsu.html)をご覧ください。 HTML・PDF・EPUBの三種類のファイルが収録されています。(内容はすべて同じです) ※タイトル通り、中篇のみ(未完結)ですのでご注意ください。 ●飛田流ホームページ 「WANDER STYLE」 http://hidaryu.h.fc2.com/ 【重要】 定価700円ですが、4.6(金)まで、「お待たせしちゃってすみません」キャンペーンとして、450円で販売させていただきます。 それ以降は定価に戻るので、ぜひお早めにお求めください。

『大吾、走る。』『一枚上手』『囚われの姫君』『他言無用!(前篇)』に続く、勇一・大吾シリーズ第四弾(その二)。 スポーツクラブで偶然出会った、美しい青年田上勇一と、むさくるしい巨漢安岡大吾。 普通の世界で出会った普通のゲイ二人の物語。 勇一が、上司の谷越と「思わぬ場所」で出くわした夜の翌日。 昼休みに突然、谷越から老舗高級料亭へと誘われた。 「――まずは、料理をいただこうか」 気まずい雰囲気の中、淡々と食事は進み、そして、 「私としては――君を失いたくない」 「……えっ」 一か月後。 いまだ勇一と連絡を取り合えない大吾は、勢いづいて勇一のアパートの前まで行き、電柱の陰で彼の帰宅を待っていた。 ところが警官に職務質問され、しかもその姿を、帰ってきた勇一に見られた大吾は、 「知らん! そんな人知らん!!」 駅に向かって全速力で掛け出した。 翌朝、二日酔いと自己嫌悪で布団を頭からかぶっていた大吾のケータイに勇一からのメールが届く。  ――『よろしければ、安岡さんのご都合の良い日にお会いしたいのですが、いかがでしょうか』 「……っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」 だが、いよいよ、勇一と会う約束の日になって―― 【本文より抜粋】 「それじゃ。お大事にな」  逃げるように部屋を出ようとした。 「待って! 待ってください!!」  悲痛なほどの叫び声に、玄関でスニーカーに半分突っ込んでいた大吾の足が止まる。  振り返ると、勇一の姿がない。 「……ん」  部屋に戻ると、勇一は押し入れのふすまを開けて、下段に二箱ある段ボールの一つに手を掛けていた。 「あ、ああっ、俺が出すから」  と、大吾が思わず差し出した手が勇一の手と重なり、 「あっ、すみませんっ」 「す、すまんっ」  同時に謝ってから、あらためて大吾が箱を取り出した。みかんの絵が描かれていたので、腰に力を入れたものの、さほど重くはない。 「開けて……いただけませんか」  勇一の硬い面持ちが気になりつつも、大吾は箱のふたを慎重に開けた。しかし、予想とは異なり、一番上に敷かれた新聞紙が顔を出す。  意味がよくわからず、目を伏せたままの勇一を見る。 「それも、除《よ》けてください」  震える声に心が迷ったものの、言われた通り新聞をどけると、その下からは、 「……お、ぉぉっ」 400字詰原稿用紙換算約185枚。作品の一部を収録した無料体験版あり。 シリーズ物ですので、ご購入の前に、できればこれまでのシリーズ作品もご購入いただくか、あるいは各話体験版・作者サイトの解説ページ(http://hidaryu.h.fc2.com/yu-dai-kaisetsu.html)をご覧ください。 HTML・PDF・EPUBの三種類のファイルが収録されています。(内容はすべて同じです) ※タイトル通り、中篇のみ(未完結)ですのでご注意ください。 ●飛田流ホームページ 「WANDER STYLE」 http://hidaryu.h.fc2.com/ 【重要】 定価700円ですが、4.6(金)まで、「お待たせしちゃってすみません」キャンペーンとして、450円で販売させていただきます。 それ以降は定価に戻るので、ぜひお早めにお求めください。